アーカイブ | 6月 2017

大阪府特区民泊用補助制度が始まります!

(記載日)平成29年6月29日  (記載担当) 行政書士 小坂谷麻子

今まで、ご質問を受けることが多かった特区民泊用の補助金ですが、大阪府は民泊の合法化を促すために、補助制度を行うことになったようです。限られた期間内の申請ですが、年度内に府内で特区民泊の取得をご検討されている方は、ご検討されてはいかがでしょうか。

対面でのご相談も随時受け付けます。

ご相談のお申込みは、こちらからどうぞ!初回相談は無料です。   WEB申込

※ご相談内容は「その他」をお選びいただき、ご相談の概要に「民泊補助金」とご記入下さい。

◆日程

事前相談開始  平成29年7月3日(月)〜

応募期間    平成29年7月18日(火)〜7月31日(月)

◆対象事業者

①大阪府内の特区民泊施設における経営事業の特定認定を受けた事業者(認定事業者)

②大阪府内の特区民泊施設における経営事業の特定認定を受けようとする事業者(認定予定事業者)す

※宗教法人が管理又は運営するもの、店舗型政府族特殊営業を行っている施設及びこれに類するものを管理運営する事業者は対象外となります。

※複数の施設を経営している事業者の方は、1施設についてのみ対象となります。

※認定亭予定事業者の方は、年度内に事業認定を受けることが条件となり、認定後に補助金交付をすることとなります。

 

◆補助対象事業

1 施設の案内表示、室内設備の利用案内等の多言語対応

2 パンフレット、ホームページ等の広報物の多言語対応

3 居室内のおけるWi-Fi整備

4 消防設備の整備(自動家裁報知器設備、誘導灯、スプリンクラー設備の整備(認定予定事業者のみ)

5 その他、知事が受け入れ対応強化のために必要と認める事業

◆補助対象経費

●施設整備に必要な設計費、工事費、工事請負費及び工事事務費(工事施工のため直接必要な事務に要する費用であって、旅費、消耗品費、通信運搬費、印刷正本費及び設計監督料等をいいます。)工事費又は工事請負費には、これと同等と認められる請負費等を含みます。

●機器購入費 事業を行うにあたり必要な機器の購入

●初期導入費用 ホームページ制作費、システム構築費等

●印刷費 パンフレット作成費(デザイン、印刷費含)

◆補助率及び上限

補助対象経費の1/2、1事業者あたりの補助上限額40万円

 

住宅宿泊事業法(民泊新法)成立

記載日:平成29年6月10日 リンク先追記:平成29年7月30日

記載担当:行政書士小坂谷麻子

平成29年に入って、大阪市の特区民泊のご相談が増える中、ついに、平成29年6月9日に住宅宿泊事業法が成立いたしました。

この法律は、国内外の宿泊需要に対応しつつ、事業者の業務の適正を推進しながら、国民生活の安定向上や国民経済の発展に寄与することが目的とされています。

住宅宿泊事業は、「住宅」を一定の要件で1日単位で宿泊させるサービスですが、住宅として利用することが前提であるため、一定の要件、つまり1年間で180日以内で利用することが絶対的な条件となっております。従って、それを超えてサービスを提供する場合には、従来通り、旅館業法か、特区民泊を利用する形となります。一方で、住居専用地域での利用も可能になる可能性もあります。

【住宅とは】
この法律において「住宅」とは、以下のように定義されています(第2条1項1号、2号)。
①当該家屋内に台所、浴室、便所、洗面設備その他当該家屋を生活の本拠として使用するために必要なものとして国土交通省令・厚生労働省令で定める設備が設けられていること
②現に人の本拠として使用されている家屋、従前の入居者の賃貸借期間の満了後新たな入居者の募集が行われている家屋、その他の家屋にあって、人の居住の用に供されていると認められているものとして国土交通省令・厚生労働省令で定めるものに該当するもの

【住宅宿泊事業に係る届出制度の創設】
◆届出制度(第3条第1項)
住宅に180日を超えない範囲で宿泊させる制度を行う場合は、都道府県知事や保健所を管轄する市等の長へ、住宅ごとに届出をする必要があります。ただし、宿泊可能日数は、地域の実情を反映して条例で制限をすることが可能です。
◆種類
(1)家主不在型(ホスト不在型)届出の他、原則として、住宅宿泊管理業者に住宅の管理を委託することを義務づけます。ただし、政令に定められたケースで、委託を行わなくても適切な事業の実施に支障がない場合は、委託が不要なケースもあります。
(2)家主居住型(ホームステイ型)住居内に居住しながら、自宅の一部を利用者に利用させること。原則住民票が必要。
◆住宅宿泊事業の適正な遂行のための措置等
・宿泊者の衛生の確保(第5条)
・非常用照明器具の設置や、避難経路の表示やその他災害が発生した場合に宿泊者の安全確保に必要な措置で政令で定めるものが必要(第6条)。
・設備の使用方法に関する外国語を用いた案内、移動のための交通手段に関する外国語を用いた情報提供、その他外国人観光客である宿泊者の快適性及び利便性の確保を図るために必要な措置であって国土交通省令で定めるもの(第7条)
・宿泊名簿(第8条)
・宿泊者に対する騒音防止等の説明(第9条)
・苦情への対応等(第10条)
◆住宅宿泊管理業者への委託 (第11条)
家主不在型の住宅宿泊事業、あるいは、届出住宅の居室が一定数以上ある時は、住宅宿泊管理業者への委託が義務づけられています。
◆住宅宿泊仲介業者・旅行業者への委託(第12条)
住宅宿泊事業者は、宿泊サービス提供契約の締結の代理又は媒介を他人に委託するときは、住宅宿泊仲介業者又は旅行業者に委託しなければなりません。
◆建築基準法との関係
「住宅」「長屋」「共同住宅」又は「寄宿舎」とあるのは、届出住宅であるものを含むとする規定があります(第21条)。
◆命令等
都道府県知事は、住宅宿泊事業の適正な運営を確保するため必要がある場合には、業務改善命令(第15条)、業務停止命令(第16条)、報告徴収及び立入り検査(第17条)が定められています。
◆その他
届出住宅の標識の掲示(第13条)や、定期報告(第14条)等が必要です。

【住宅宿泊管理業(家主不在型住宅宿泊事業等の管理受託業)に係る登録制度の創設】
◆登録制度(第22条)
・報酬を得て住宅宿泊管理業を営む場合は、国交省大臣の登録が必要となります。
・5年ごとに登録の更新が必要となります。
◆義務
住宅宿泊管理業者(住宅宿泊事業者から委託を受けて、報酬を得て、住宅宿泊管理業務を行う者)は、管理委託契約の締結時に委託者に対して、契約締結前に管理委託契約の内容について電磁的文書も含めて書面交付をして説明する義務があります(第33条第1項、第2項)。また、締結時の書面も同様に交付義務があります(第34条第1項、第2項)。
民泊新法施行後は再委託ができません(第35条)。
宿泊者への衛生の確保の措置の代行を義務づけられます。
◆命令等
業務改善命令(第41条)、登録の取消等(第42条、違反等があった場合の措置)、登録の抹消等(第43条、更新を行わずに失効した場合や法人の合併等で消滅した場合など)、監督処分等の公告(第44条)、報告徴収及び立入り検査(第45条)が定められている。

【住宅宿泊仲介業に係る登録制度の創設】
◆登録制度(第46条)
住宅宿泊仲介業(報酬を得て、宿泊者と住宅宿泊事業者との宿泊サービスの提供の媒介を行う事業)を営む場合は、官公庁長官への登録が必要となります。
5年ごとに登録の更新が必要となります。
◆義務
住宅宿泊仲介業の適正な遂行のための措置(宿泊者への契約内容の説明等)が必要となります。
法令に違反する行為を行うことをあっせんしたり法令に違反するサービスを行うことはできなくなりますので、やみ民泊のあっせんは、住宅宿泊事業法施行後は違法となります。
違法な民泊に対する削除命令がなされることもありますので、無届の住宅宿泊事業、管理会社へ委託していない家主不在型住宅宿泊事業、180日を超えて宿泊させる住宅宿泊事業などは、削除の対象となります。
◆命令等
業務改善命令(第61条)、登録の取消等(第62条、第63条)、登録の抹消(第64条)、監督処分等の公告(第65条)、報告徴収及び立入検査(第66条)
なお、届出、登録には、事業主の欠格事由等も定められております。

【罰則等】
◆国土交通大臣の登録を受けずに住宅宿泊管理業を営むもの、不正の手段により住宅宿泊管理業、住宅宿泊仲介業の登録を受けたもの、名義貸しにより住宅宿泊管理業、住宅宿泊仲介業を営ませた者は、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に処し、又は併科すると規定されています(第71条)。
◆住宅宿泊事業者については、虚偽の届出をした者、業務改善命令違反をした者は、一年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金に処し、又はこれを併科すると規定されています(第73条)。
◆その他も細かく罰金等規定されております。

【この制度の利用の場面】
◆180日制限
このように、180日の制限があるために、ビジネスとして利用には、制限があることは否めません。新しく物件を購入して、そこから収益を・・・といったものとは全く発想が異なりますので、従来どおり、旅館業法、あるいは、特区民泊の利用を検討する方も多いと思います。実際、大阪市では、特区民泊の件数が着実に増加しており、◎日時点、大阪市のサイトに掲載している資料によると、 件が登録されております。

◆利用のシーン
ただ、それでも、いろいろと活用できる場面はあるのではと個人的には思っております。ビジネス展開としてマンスリーマンション+民泊といった新たなスキームも登場しているようですが、行えるビジネスにどのようなものがあるのか、いろいろと知恵をしぼる必要がありそうです。どういうものが「住宅」として認められるのかは、今後の具体化をまたなければなりませんので、以下は、現時点での単なる「妄想」です。

外国へ短期留学等するチャンスの多い学生さんなどは、家主さんの承諾のもと、その間、家主不在型等で届出をして、学費の足しにするなんてことも可能かもしれません。

また、お寺の建物での宿泊も、可能なケースも出てくるかもしれません。建物としても、文化体験としてもいろいろな魅力がありますので、もし、実現できれば、面白そうです。

また、例えば、相続財産などで住まれていた方がなくなった・・・といったケースについて、家主不在型で届出をしつつ、遺産分割協議に入る・・・といったことも可能になるかもしれません。不謹慎な・・・と思われるかもしれませんが、建物は人が住まなくなると、とたんに傷み始めます。大切な財産の価値を損なわないためにも、有効活用をする選択肢の一つとしてあってもよいのではと思います。

この制度の限られた制約の中で、どんなことができるのか、どんな使い道があるのか、そんなことを妄想するのも、また楽しいことです。

今後、具体的な基準は政令や省令で定められ、各自治体の条例等で日数の引き下げ等される可能性もあります。早ければ平成30年1月が施行と言われておりますので、また、詳細が決まってきましたら、随時お知らせしたいと思います。

 

住宅宿泊仲介業者についてはこちら。

仮想通貨

(記事記載日:平成29年5月10日)

(保険部分追記、及び、当ブログ掲載日:平成29年6月2日)

【仮想通貨とは】
ビットコインなど、日本でもかなり知名度が高まってきておりますが、仮想通貨と言われるものが発達してきました。これは、国家が発行する法定通貨とは異な るが、バーチャルな中で利用され経済的価値を有して通用している通貨です。その内容は仕組み、経済的価値の度合いなどはいろいろですが、もはや無視できな い存在となりました。
日本では、これまで、貴金属に属するものとされ、のちに通貨でも物でもない価値をもつ電磁的記録という意味で「価値記録」 と分類されたり、扱いが不透明でした。そこで、金融庁は資金決済法改正して「仮想通貨」とすることにし、仮想通貨の交換業を登録制としました。平成29年 4月1日から施行されています。また、あわせて、消費者保護、マネーロンダリング対策を行うことにしました。

【背景】
ビットコインなど、様々な電子的な財産的価値を有するサービスが登場してきました。インターネットを通じで、財産的価値のやりとりをすることは、 便利な一方、今までは日本で規制らしい規制がなく、価値の暴落、あるいは取扱う会社が破綻してしまった際に被害を被る消費者の保護はなされていませんでし た。そんな中で起きたマウントゴックスの事件は、みなさまの記憶に残っていることと思います。ビットコインを取り扱うマウントゴックスが破綻し、ビットコ イン114億円が消失してしまうという事件です。

また、規制の厳しい金融機関を通さずに手軽に送金できる手段であることから、マネーロンダリングとして利用される可能性が高いのではと危惧する声もでてきました。

そこで、交換業者を登録制にした上で、消費者保護のための手続きや、マネーロンダリングを防止するための本人確認の義務づけなどを行うことにしたのです。

【今回の法令等の改正について】
■資金決済法の改正(以下「改正資金決済法」といいます)
 ◎仮想通貨の定義 (改正資金決済法第2条5項)
仮想通貨の定義は分かりやすく言えば以下の通りです。(改正資金決済法第2条第5項1号、2号)
①不特定の者に対して、代金の支払い等に使用でき、かつ法定通貨(日本円や米国ドル等)と相互に交換できる。
②電子的に記録され、移転できる
③法定通貨又は法定通貨建の資産(プリペイドカード等)ではない

◎仮想通貨交換業者の登録制
そして、仮想通貨と法定通貨、又は仮想通貨同士の交換や、交換に際して利用者の金銭・仮想通貨を管理する業務を行う仮想通貨交換業者は登録制となりました。(改正資金決済法63条の2)
施行日から6ヶ月以内に登録が必要です。無登録で仮想通貨交換業を行ったものは「3年以下の懲役もしくは300万縁以下の罰金に処し、またはこれを併科する」となりました。(改正資金決済法107条2号、5号)

◎利用者保護のためのルール
取り扱う仮想通貨の名称や仕組みの説明、仮想通貨の特性、手数料等の契約内容など、適切な情報提供をすること(改正資金決済法第63条の10、 内閣府令第16条〜19条)、また、利用者から預かった金銭や仮想通貨と、事業者自身の金銭・仮想通貨を明確に区分して管理すること(改正資金決済法第 63条の11及び内閣府例第20条)が義務づけられております。

■犯罪による収益の移転の防止に関する法律(以下「犯収法」といいます)
 ◎特定事業者への追加
仮想通貨交換事業者が、犯収法の特定事業者に追加されました(犯収法2条2項31号)。
◎義務づけられたこと
仮想通貨交換業者は、特定事業者として、以下の義務をおいます。
(1)口座開設時、200万円を超える大口現金取引等の取引時の本人確認等の義務(同法4条)
(2)確認記録・取引記録等の作成・保存義務(同法6条、7条)
(3)疑わしい取引の届出義務(同法8条)
(4)社内管理体制の整備(従業員の教育、統括管理者の選任、リスク評価書の作成、監査等)(同11条)

■情報通信技術の進展等の環境変化に対応するための銀行法等の一部を改正する法律(平成28年法62号)附則
 (資金決済に関する法律の一部改正に伴う経過措置)
平成29年4月1日より前に、現に仮想通貨交換業を行なっていた者は、平成29年4月1日から起算して6ヶ月は当該仮想通貨交換業を行うことが できるとされております。また、期間内も登録の申請を行い、登録または拒否の処分があるまでの間も同様に交換業を行うことができるとされております。

■その他
その他詳細については、以下に定められております。
・仮想通貨交換業者に関する内閣府令(以下「内閣府令」という)
・事務ガイドライン(仮想通貨交換業者関係)

■貸金業法について
なお、事務ガイドラインによると、貸金業法が適用されるとあります。仮想通貨の信用取引をする場合には、現金を貸し付けて仮想通貨を購入することになるからと思われます。

【仮想通貨交換業の登録について】
■対象
  以下の行為を「業として」行う場合は登録が必要となります(改正資金決済法2条の7、7条、63条の2)。「対公衆性」のある行為で「反復継続性」を もって行う仮想通貨の売買・交換等をいうものです。なお、該当するかどうかの判断は、個別事例ごとに実態に即して実質的に判断されるべきとされておりま す。登録された業者は、公開されることになります。

①仮想通貨の売買または他の仮想通貨との交換
利用者がビットコインを購入したり、他の仮想通貨と交換したりが該当します。
②①に掲げる行為の媒介、取次または代理は顧客の注文を受けて売り注文や買い注文を行う場合です。
媒介は、顧客と顧客の売買のマッチング、取次や代理は
③①・②に掲げる行為に関して、利用者の金銭または仮想通貨の管理をすること。
仮想通貨や、購入代金、売却代金を管理する場合が該当します。

■登録時の提出書類(規則7条)
登録時には、次のような書類が必要である。
(1)法63錠の5第1項各号(登録拒否事由)に該当しない旨の誓約書
(2)取締役等の住民票の正本
(3)取締役が旧姓を使用している場合の書面
(4)取締役等が成年後見、破産手続き中でない旨の証明書(無犯罪証明書は要件ではない、なお、禁固以上の計に処せられ、その刑の執行を終わり、または執行猶予の終了後、5年を経過していない者は取締役として不適格)
(5)取締役の履歴書
(6)株主名簿(上位20名)、定款、登記事項証明書
(7)外国仮想通貨交換業者の場合には、外国での登録等を証する書面
(8)最終の賃借対照表、損益計算書
(9)会計監査人設置会社の場合、会計監査報告書
(10)事業開始後3事業年度の仮想通貨交換業に関する収支見込
(11)取り扱う仮想通貨の概要
(12)仮想通貨交換業に関する組織図(内部管理に関する業務を行う組織を含む)
(13)仮想通貨交換業に関する社内規則
(14)仮想通貨交換業に使用する社内規則
(15)仮想通貨交換取引に使用する契約書類
(16)仮想通貨交換業務紛争解決機関が存在する場合には、その業の名称、いない場合には苦情解決措置及び紛争解決措置の内容
(17)指定仮想通貨交換業務紛争解決機関が存在する場合には、その業の名称、いない場合には苦情解決措置及び紛争解決措置の内容
(18)その他、参考事項

■登録拒否事由
(1)株式会社または外国仮想通貨交換業者(国内に営業所を有する外国会社に限る)でないもの
→合同会社や個人事業主ではだめ
(2)外国仮想通貨交換業にあっては、国内における代表者(国内に住所を有するものに限る。)のない法人
(3)「仮想通貨交換業を適正かつ確実に遂行するために必要と認められる内閣府令で定める基準に適合する財産的基礎を有しない法人」(改正資金決済法63条の5第1項3号、内閣府令9条)<財務規制>
①1000万円の最低資本金要件
②純資産額がマイナスではないという要件
※ 公認会計士・監査法人による外部監査実施が義務付け

■外国業者
日本国内にある者に対して、仮想通貨交換業の勧誘をするには、「仮想通貨交換業者」の登録が必要です(改正資金決済法第63条の22)。日本国内に株式会社を設立しなくても、国内に営業所と代表者をおくことによって登録を行うことができる。

■行為規制
①名義貸しの禁止(資金決済法第63条の7)
②情報の安全管理(同第63条の8)
③委託先に対する指導(同63条の9)
④利用者の保護等に関する措置(誤認防止等のための説明・情報提供義務)(同63条の10)
その際に説明すべき方法が詳細に定められおります。(内閣府令16条2項、17条1項、ガイドライン等)
⑤利用者財産の管理義務(同63条の11)
⑥指定仮想通貨交換業紛争解決機関との契約締結義務等(同63条の12)

【税金上の扱い】
税金については専門ではありませんが、従来はモノとして、消費税の対象となるとされていたようですが、通貨となることで課税対象ではなくなる方向のようです。ただし、売却等に伴う利益については課税されないという趣旨ではないようです。

※追記部分
【補償サービス】
平成29年6月1日付の日本経済新聞に掲載がありましたが、国内大手の仮想通貨取引所ビットフライヤーとコインチェックではビットフライヤーは三井住友海上火災保険と、コインチェックは東京海上日動火災保険と連携して、個人のIDやパスワードなど、第三者に悪用されて引き出された場合の補償を国内では6月から始めるそうです。セキュリティに設定方法や通貨の種類にもよるようですが、不正ログインを仮想通貨を日本円で出金されて、警察による被害調査を経たものを補償するらしいです。仮想通貨をめぐる動きは、いろいろと続きそうですね。